小さな会社のブランド戦略:生き方と働き方が一致した会社経営

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こんにちは。ぱぶろです。

書籍『小さな会社のブランド戦略』の読書レビューです。

ブランド戦略と聞くと、大企業のだけがするものと思われがちですが、実はそうではありません。

企業の規模を問わない「生き方」と「働き方」という視点からブランド戦略のアプローチ方法について学べます。

目次

ブランド戦略は小さな会社にこそ必要

ブランド戦略は、企業などのブランド価値を高めて、他社競合との差別化を図る施策ですが、これは大企業だけが取り組むべきことであり、中小企業には関係ないというイメージを持つ方は少なくありません。  

「 『起業だ』『経営だ』と肩ひじ張らずに、小さな会社も、はじめから『さあ、ブランドをつくろう!』と取り組む方が、ビジネスは上手くいく」

冒頭に、愛される小さな会社の事例として紹介されている『ユトレヒト』は、Amazonなどのオンラインショップや、大型書店の登場で、小さな書店が軒並み閉店へと追いやられている中、独自の切り口で価値を提供することで、ファンを増やしています。  

小さな会社がブランド戦略に取り組むべき理由

経営に必要な資源を引き寄せてくれる

小さな会社がブランドらしく成長すると、その会社には「引力」のようなものが備わってきます。そして、その引力は、ファン(お客さま)、スタッフ、お金、情報、チャンスなど、経営に必要なものを、会社に引き寄せてくれます。

書籍『小さな会社のブランド戦略』

ブランドを確立することができれば、こちらか動かずとも、企業経営にとって重要な「ヒト・モノ・カネ・情報」などを、自然と引き寄せることができます。  

経営者も社員も楽しく仕事ができる

「使命感を持っている会社」や「使命感を持っている経営者」は、実にかっこいいものです。そこで働くスタッフも、多くの場合「何のために働いているか」が明確で、いきいきと仕事をしています。

書籍『小さな会社のブランド戦略』

ブランドは、そこで働く全ての人々に使命感を持たせ、それは楽しく働く原動力となります。  

顧客を選べる会社になれる

見方を変えれば、小さな会社のブランド戦略は、「大好きなお客さまとだけ付き合うための戦略」です。メッセージの受発信が上手にできれば、お付き合いを望んでいるようなタイプのお客さまが、ちゃんと来てくれるようになるでしょう。そうすれば、仕事は常にスムーズに前進します。

書籍『小さな会社のブランド戦略』

限られた経営資源を活用し、効果を最大化するためには、優良な顧客とだけ付き合うことが重要です。  

小さな会社がブランド戦略を成功させるポイント

ミッション(使命感)を土台とする

会社のミッションやレゾンデートル(存在理由)を明確にしていくためには、どんなに時間とエネルギーをかけても良いと思います。中長期的な成功のために、会社には強いミッション感が欠かせません。

書籍『小さな会社のブランド戦略』

ミッション(使命感)が「引力」を持たせ、顧客を始めとした多くの経営資源を引き寄せ、さらには、そこで働く人々の幸せにも繋がっていきます。  

社長がブランドであること

「自分ブランド」の完成のためには徹底力が必要です。ファッションやマナーだけではなく、住まい、食べもの、休暇の過ごし方など、そのすべてが、自分自身の”価値上げ”や、会社ブランドに深く関わっていると意識し、徹底して、全体的なかっこよさを追求・研究していく姿勢が求められます。

書籍『小さな会社のブランド戦略』

社長は、仕事だけではなく、日々の生活すべてにおいて、会社ブランド戦略の体現者としてスタイルが必要です。  

特に起業して間もない頃は、社長への信頼・信用で事業を進めていくことになるので、社長自身のブランドづくりが重要になります。

スタッフもブランドであること

小さな会社のブランド戦略には、会社自体のブランディング、社長のブランディングと同様に、スタッフのブランディングも欠かせません。毎日、お客さまと接しているのは、社長ではなく、スタッフです。ですから、「スタッフがブランドであること」「ブランドを理解していること」は、小さな会社にとって、とても重要です。

書籍『小さな会社のブランド戦略』

社長や経営幹部が中心となり、会社のブランドが何かを、常に意識し、伝えていくことが必要です。  

まとめ

ブランド戦略は、大企業と比べて経営資源の乏しい中小企業など、小さな会社にこそ必要であり、多くのメリットがあります。  

時間と労力のかかる中長期的な、会社の全体戦略になるので、じっくりと丁寧に取り組んでいきましょう。  

小さな会社のブランド戦略(著者:村尾 隆介|発行:2008年12月9日|ページ数:188ページ)

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