人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている:分かりやすいことが重要

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こんにちは。ぱぶろです。

書籍『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』の読書レビューです。

世の中は実力で評価されるとは限らず、誰もが一度は思う 「なんであんな奴が評価されるんだ!?」の謎を解き、「誰にでも使えるズルい武器」の錯覚資産について学べます。

目次

人は無意識に外見で判断している

「人は見た目じゃない!」というのが一般的な考えで、確かに外見だけでは、その人の全てを判断することはできません。

しかし、実際の日常の中で、パッと見の人の外見で判断する場面は、少なからずあるかと思います。

「人は見た目じゃない!」とはありつつも、その人の性格や姿勢などは、見た目から得られる情報は多くあります。

1974年、カナダで選挙があった。その選挙を調査したところ、イケメンの政治家は、そうでない政治家の2.5倍もの票を獲得していた。(中略)調査の対象となった投票者の73%は、「私が彼に投票したのは、彼がイケメンだからではない」と思っていたのだ。

書籍『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』

この調査では、イケメン以外の面でも、票を集める人格や実績があったかもしれませんが、身近な話では企業の面接では、仕事に必要なスキルよりも、身だしなみなどが採用をするのに優先されることが多くあります。

また、日本においても、某イケメン政治家は、その端正な容姿から未来の首相と言われるまでに人気がありました。今は、そのメッキが剥がれしまって、残念な状態のようですが、一時期の人気は外見の良さから、有能だというイメージに繋がったといえます。

こういった錯覚は、容姿だけに限らず、学校や企業などでも同様で、「有名な〇〇大学出身」や「大手の株式会社〇〇で働いている」など、その中では平凡か大した人材ではなかったとしても、学校や企業のブランドイメージによって、優秀だと思ってしまいます。

実力があり実業家として有名なホリエモンは、東大を中退していますが、東大ブランドで、まわりが勝手に評価をしてれたと述べています。

本書では、このような実力と評価の差を「錯覚資産」と呼び、必ずしも実力が正当に評価される訳ではないとし、「錯覚資産」を増やすことが重要だと説いています。

重要な成果よりも、わかりやすい成果

「容姿が良い=優秀」というのは、そもそも視覚からの情報量が87%を占める人間にとっては、当たり前の思考プロセスです。

採用面接の合否で、なぜ不採用にしたかという理由に、「よく分からなかったらから」というのがあり、人は分かりやすいものを優先する性質で、仕事の評価においても同様のことが起きます。

重要な成果を出したけど、その成果の重要性がわかりにくい場合、それが成果だと認められず、上司に評価されないことって、たくさんあるでしょ。

書籍『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』

どんなに重要な成果だったとしても、上司や周囲にとって分かりずらいものであるなら、その成果を認められるのは難しくなり、優秀であるにも関わらず評価が低いとい状態に陥ってしまいます。

そして、分かりやすい成果を出し、評価をされると、良い環境を手に入れやすくなり、より実力をつけることに繋がります。

よりよい経験を積める仕事ができるし、よりよい指導をしてくれる上司や先輩に恵まれるからだ。

書籍『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』

つまり、一時的に実力があったとしても、より良い環境に身を置くことができなけば、その実力を伸ばしていくことが難しくなります。

自分の露出を増やすことでチャンスが増える

「錯覚資産」を増やすにはどうすべきかですが、実力の高さは無視をして、人があなたを思い浮かぶようにしていくことが重要です。

できるだけ多くの人が、自分のことを「思い浮かびやすく」しておくと、意外なところから、意外なチャンスが降ってくることがある。そして、そのチャンスが、人生を大きく変えるということが、よくあるのだ。

書籍『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』

頻度の重要性に関して、ザイオンス効果というものがあり、繰り返し接点を持つことで、好意度や印象が良くなる、人の心理的変化を指し、何か困った時など、まずは近しい人間に相談することになり、その時にあなたを思い浮かぶようにします。

自信の無い人や、内向的な人は、これを避けがちになり、「まず実力をつけてから」や「機会があれば」という消極的な姿勢を選んでしまい、いつまでもチャンスを待ち続ける状態になってしまいます。

まとめ

「錯覚資産」は、偽物の資産であるかのような印象も受けますが、要は「周囲からの期待される状態」だと考えます。

「この人は、こうだから、こうしてくれるだろう」という期待という評価を、いかに身につけるかで、チャンスを手にすることができ、錯覚だった資産は、本当の資産や実力になっていきます。

今よりも良い状態を目指すのであれば、錯覚資産をつくることは、非常に有効な戦略だと言えます。

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている(著者:ふろむだ|発行:2018年8月8日|ページ数:338ページ)

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