「未来のチーム」の作り方:時間と場所に縛られない自由な働き方を実現

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こんにちは。ぱぶろです。

書籍『「未来のチーム」の作り方』の読書レビューです。

サイボウズ社のオウンドメディア「サイボウズ式」の編集長を務める、藤村能光さんの著書。

自由かつ多様な人で構成されたチームが、働きやすを求めつつも、成果を出すための秘訣を知ることができる1冊。

目次

サイボウズ式の次世代型チームとは?

インターネットの発達で、誰でも色々な情報にアクセスできるようになり、多様性が許容されやすい社会へと変貌しています。

従来の会社・組織にあるような、一定の基準に揃えることは難しくなりつつあり、個人の価値観を受け止められる、柔軟な思考を必要とされています。

自立した個々人による自由な働き方と、チームとしての成果の両立を目指して、さまざまな社内制度がつくられています。

書籍『「未来のチーム」の作り方』

会社・組織というチームで仕事をするメリットは、個人ではなし得ない、価値の創出ができることであり、出せる成果に違いがあります。

僕自身、いくら個人で成果を出したとしても、チームで得られる大きさにはかなわないということが、経験を積み重ねていくうちにはっきりと理解できるようになりました。

書籍『「未来のチーム」の作り方』

しかし、多様性を許容するチームの中には、自身の価値観が明確にあり、自主的に動ける人もいれば、そうでない人もいます。

これからチームを率いるリーダーやマネジャーは、チームメンバが多様であること、そしてそれぞれの個性を尊重することを前提に、十人十色の働き方を見つけられるようにサポートしていく必要があります。

書籍『「未来のチーム」の作り方』

従来の管理職は、部下を牽引していく能力が必要とされていましたが、次世代のチームでは、支援という形で、押し上げてくれる能力が求められると言えるでしょう。

次世代型のチームには心理的安全が必要

求められるリーダーやマネジャー像はチームメンバーをサポートできるかが求められますが、具体的にそのために必要となる要因として、「情報の共有」と「心理的安全性」が挙げられます。

情報が正しく伝われば、メンバーみんながその情報をもとに考え、新しい価値を生み出す一手につながります。

書籍『「未来のチーム」の作り方』

情報の格差を無くすことは、チームメンバー全員が、正しい情報をタイムリーに把握でき、トラブルや顧客ニーズの対応といった、事業を成長させていく活動を、スピーディーに進めていくことができます。

また、情報を積極的にオープン化するためには、Googleが発表した成果の高いチームが持つ「心理的安全性」が必要です。

サイボウズ式編集部でも、心理的安全性を担保したチーム作りを心がけたところ、メンバーからの発言が増えて、チーム内の意見交換が活発になりました。

書籍『「未来のチーム」の作り方』

立場や役割の関係なく、まずは意見を発しやすい環境がづくりが重要です。

会社を超えたチーム作り

チーム作りというと、同じ会社の中という思考になりますが、サイボウズ社が定義するチーム作りは、会社という箱にとらわれない、社外の多様性を含めたものとしています。

会社という枠組みを軽やかに越境し、新たな価値を開拓する。

書籍『「未来のチーム」の作り方』

スタートアップやベンチャー企業は、会社というから越境した活動が顕著ですが、NEC社の事例にもあるように、大企業においても、その流れは起きていて、今後はいかに越境しつつ、社内外でのチームを作り、価値を創出していくかが重要になっていきます。

また、チームという固い印象ですが、社外の場合は、コミュニティという位置付けで、共通の価値感の下、緩やかな繋がりの中で、何かを達成する活動とらえるのが良いでしょう。

コミュニティの活動は「好きで、やってみたい」という気持ちがすべて。

書籍『「未来のチーム」の作り方』

ただ、緩いコミュニティだからと、甘くみてはいけないのが、大きな価値を生み出す可能性を秘めているということです。

好きという気持ちを主体にした多様な人が集まると、想像もしなかったような成果が生まれ、それが共通の目的意識のもとで「チーム」になったときには、ものすごい成果が生み出されます。

会社・組織の場合は、ビジョンやミッションという形で共通意識を定着させることになりますが、コミュニティは、そもそも同じものを好きな共有価値を持つ同士なので、価値基準のすりあわせなどの手間が必要ありません。

まとめ

変化する世の中においては、これまでの会社・組織の在り方では対応できない範囲が増えてきました。

ですが、これまでの会社・組織がダメということではなく、それも多様性の1つとして、重要なのが、自分という個やチームメンバーの性質が、どういった環境にハマれるかを見極め、実現していくことが重要です。

そのために、リーダーやマネジャーなどの管理職の人は、チームメンバーの声に耳を傾け、実現していくことが求められています。

「未来のチーム」の作り方(著者:藤村 能光|発行:2019年6月28日|ページ数:193ページ)

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