ワーク・シフト:孤独と貧困から自由になる働き方

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こんにちは。ぱぶろです。

書籍『ワーク・シフト:孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉』の読書レビューです。

食えるだけ、忙しいだけ、勝つためだけの仕事から、意味を感じ、価値のある経験、ともに生きるための仕事に。

豊かなワーク・ライフへと変化させ、漠然とではない主体的に未来を築くための1冊です。

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目次

未来の働き方を変える要因

長時間労働の慢性化や労働人口減少などの背景から、国内の生産力を向上を目的に、働き方改革をしようという雰囲気はありますが、進んでいるのは、まだ一部の範囲ではないでしょうか。

新型コロナウイルスの感染予防のために、国や行政も積極的に、テレワークなどの推奨といった取り組みで、前に進んだ部分もありますが、より変化する世の中において、これまでの働き方では対応しきれなくなる未来が予測されます。

イギリスで始まった産業革命は、仕事のあり方 - いつ、どこで、なにを、どのようにおこなうか - を根底から変えた。私たちを待ち受ける新しい時代も、それと同じくらい途方もなく大きな変化をもたらしそうだ。これまでの数々が覆されるだろう。

書籍『ワーク・シフト』

イギリスの産業革命では、それまでの職人を中心とした産業を変化させ、職人たちの働き方を強制的に変えることになりました。

そして、さらに発展し、複雑化した現代社会では、それ以上の大きな変化が起き、その要因は5つあると考えられます。

これから起きようしている変化を突き動かすのは、五つの要因の複雑な相乗効果だ。五つの要因とは、テクノロジーの進化、グローバル化の発展、人口構成の変化と長寿化、社会の変化、そしてエネルギー・環境問題の深刻化である。

書籍『ワーク・シフト』

特に日本は、世界でも類を見ない早さで高齢化が進んでおり、書籍『LIFE SHIFT:100時代の人生戦略』にもあるように、既存の人生モデルは崩壊し、新しい人生モデルへの移行が必要な時期が訪れています。

孤独と貧困から自由になるには

テクノロジーの恩恵の1つに、すでに浸透しつつある、テレワークがありますが、通勤の負担などが軽減され、働きやすくなった部分もありますが、孤独を誘発するという負の部分も抱えています。

自宅が職場になり、常にストレスフルな環境におかれいる状況であったり、これまでのオフィスワークにあった、人同士の関わり合いが極端に減ったことから、メンタル的な不調を起こしている事例も発生しています。

私たち人間は、ほかの人たちとの関係に強く影響を受ける。仕事に関して多くの人が最も重んじている要素は、同僚との関係だ。

書籍『ワーク・シフト』

人は群れることで社会を築き、その中にある、人同士の気のおけない関係は、孤独から私たちを守り、健康的な生活を育んできましたが、今後は失われていく可能性もあります。

また、世界のいたるところで起きている格差問題ですが、日本においても広がりつつあり、その差は一層広がっていくと考えられます。

このまま格差が拡大し続ければ、2025年には、ごく一握りの成功者が莫大な富を独占する「勝者総取り」の社会が実現する。

書籍『ワーク・シフト』

世界の富の半分は一部の大富豪によって握られているとも言われ、金持ちはより金持ちに、貧乏はより貧乏になるしかない社会になりつつあります。

このような、孤独や貧困といった、悲観的な未来を迎えないためには、一人一人が主体的な行動と、人々が協調することが必要になります。

人々がさまざまな働き方を試し、お互いから学習して、優れたアイデアを素早く取り入れていく。五つの要因が明るい未来の可能性を開く- ことによると、明るい未来を約束する- のだ。

書籍『ワーク・シフト』

一人ができること、知り得ることには限りがあり、これからの社会を生きるには、いかに協調し、共創ができるかが鍵になります。

働き方をシフトする

それでは、具体的にどうすれば良いか、何から始めるべきか、本書のタイトルでもある「ワーク・シフト」を実現するための方法は何か、となりますが、価値を生み出せる知的資本を築けるかがあります。

広く浅い知識や技能を蓄えるゼネラリストを脱却し、専門技能の連続的習得者への抜本的な<シフト>を遂げる必要がある。多くの分野について少しずつ知っているのではなく、いくつかの分野について深い知識と高い能力を蓄えなくてはならないのだ。

書籍『ワーク・シフト』

大企業や中堅企業に多いゼネラリストは、これまではリスクを抑制するのに役立ちましたが、待ち受けている未来では、中途半端な知識や技能では太刀打ちできなくなります。

特定の企業でしか活きない知識やスキルではなく、市場価値のある高い専門性を持ちながら、キャリアと人的ネットワークを積み上げていき、これを繰り返していく必要があります。

フォード自動車の上級管理職に必要とされる知識や人脈はフォード特有のものなので、フォードの幹部がいきなり菓子メーカーに転職しても幹部職の役割は務まらない可能性が高い。

書籍『ワーク・シフト』

トヨタ自動車の豊田章男社長も名言されたように、これまでの終身雇用という会社が生涯にわたって働く場を保障してくれる時代は、終わりを告げたといってもいいでしょう。

価値の低いゼネラリストから脱却し、専門技能の連続的習得者になるには、本書では3つの条件を提示してくれています。

  1. その専門技能は、価値を生み出せるか?
  2. その専門技能には、希少性があるか?
  3. その専門技能は、まれされにくいか?
書籍『ワーク・シフト』

時代と合った価値を持ち、他の人が持っていなく、簡単に模倣できない専門技能についても、あらためて考えて、身につけていく必要があります。

まとめ

ワーク・シフトは時間も労力も必要とし、楽に実現することはできませんが、迫りくる変化に適応し、孤独と貧困に悩むことの無い未来を創るためにも、主体的に考え、行動することが必要です。

私たち一人ひとりにとっての課題は、明確な意図をもって職業生活を送ることだ。自分がどういう人間なのか、人生でなにを大切にしたいのかをはっきり意識し、自分の前に選択肢と、それぞれの道を選んだ場合に待っている結果について、深く理解しなくてはならない。

書籍『ワーク・シフト』

ただ漠然と、今の延長線で未来を迎えるのではなく、今を理解し、自身が決断をする事で、未来を創っていくことが求めれています。

ワーク・シフト|孤独と貧困から自由になる働き方の未来図(著者:リンダ・グラットン|発行:2012年7月31日|ページ数:430ページ)

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